12 花を撮る(その１)

　ほとんど風のないような天候でも広い公園では風があり、背の高い花は揺れて撮影に苦労することが多い。そこで、ついでにウォーキングの中で工夫して、それなりに上手くいっている(と思っている)テクニックを紹介したい。

【ポイント】コンパクトカメラの優位性を活かす
　コンパクトデジカメは、レンズシャッターが採用されているものが多く、高級コンデジといわれる機種はシャッタースピード1／1000秒でも、フラッシュとシンクロする。このコンパクトカメラの特徴を活かすと、風に揺れる花を止めて撮影することができる。

【方法】シャッタースピード優先＋フラッシュon
(1) 三脚または一脚にカメラをセットする。
(2) 大体の構図を考え、それより少し広範囲が写るようにズームする。( 多少のト
　　リミングを前提にする。)
(3) 撮影モードは、シャッタースピード優先モードが適している。
　　シャッタースピードは1/500秒または1/250秒とし、－1EVまたは－2EVの
　　補正をする。「絞り」は、カメラが自動的に調節してくれる。　
(4) フラッシュをオンにする。フラッシュの光量を1/2または、1/4に設定する。
(5) 風に揺れる花を観察しつつ、揺れが小さくなり、この位置がベストと思うほ
　　んの少し前で、シャッターを切る。
(6) (3)と(4)の組合せで露出は4通りになるので、その１パターンについて10回
　　シャッターを切るつもりで撮影する。撮影毎にピントと露出をモニターで確
　　認すれば、１つの被写体に40回シャッターを切る前にベストショットが見つ
　　かるだろう。

【注意点】
① 被写体とカメラの距離とフラッシュのガイドナンバーから、すぐ「絞り」を計
　算できる方はマニュアルモードで撮った方が安心できるかもしれない。
② 近接撮影では露出オーバーになることがしばしば経験される。この時はIS0感
　度を下げるか、内蔵フラッシュの前に薄手の白い紙(ティッシュペーパーなど)
　をテープで貼って光量を下げる工夫をする。
③ 数多く撮り、マイベストを選びたい。

　撮影技法Ｎｏ.13 花を撮る（その2）道具にたよる　