インスタグラム※１が流行る昨今、正方形の写真を見ることが多くなった。
フィルム写真の時代から、二眼レフのマミヤC330F や マミヤ ニュー６※２を使ってきたので、6×６のスクウェアフォーマットには馴染みがある。今回は、横長の 3：2 で表現されることが多い風景写真を真四角にトリミングしたらどうなるか確かめてみた。3分割構図とともに結果を紹介したい。
【ポイント】 縦横に伸びる被写体にはスクウェアフォーマットも良い
【注 意 点】 三脚は必須
水平、垂直が出ていないと違和感がある。カメラのモニターにグリッドを表示させて、じっくりと構えたい。
【共通条件】
天 候 ： くもり
撮 影 地： 瑞光橋（ずいこうばし）公園 東京都荒川区南千住８丁目18-1
機 材 ： DC-G99 ， LUMIX G VARIO 12-60mm / F3.5-5.6 ASPH. /
POWER O.I.S. ，三脚
条 件 ： 絞り優先モード(Ａ)，ISO 200，WB：晴れ
【作例解説】
＜例 330_1＞ ノートリミング
18：30ころに瑞光橋公園（隅田川右岸の公園）付近の堤防の上から撮った白くライトアップされた白髭橋（しらひげばし）と東京スカイツリーの競演写真だ。横長にトリミングすることを前提に、少し引いて（広角ぎみ）に撮ってみた。垂直に伸びるツリーと水平に走る白髭橋が交差し、水面の輝きとともに都会の夜を演出したいと思った。
＜撮影データ＞ 54mm相当 ，ｆ8.0，1.6秒 以下、同じ
＜例 330_2＞ 3：２ にトリミング
画面の左には、高さ134ｍの複合ビルが写り込んでいる。また右端には赤く点灯する信号機も写り込み鬱陶（うっとう）しい。そこで、これらが入らいないように３：２にトリミングしてみた。水面の反射が切れてしまった。
＜例 330_3＞ ６：５ にトリミング
今度は、左右はそのままに水面の輝きを入れるために６：５の四つ切相当にトリミングした。すると右下のほぼ全暗の遊歩道の面積が多くなり、もうひとつバランスが良くない。
＜例 330_4＞ スクウェア（１：１） にトリミング
最後に3分割構図を意識して真四角にトリミングしてみた。スカイツリーは画面左から1/3の場所に、また、白髭橋は画面下から1/3に来るようにした。納まりの良い絵柄になった。
※１ Instagram「Instant（即席、その場で）」＋「Telegram（電報）」を組み合わせた
造語。写真をインスタントカメラのように撮影した後、その場でアップロードして共有
できる。コダック社の「インスタマチック」というカメラと、ポラロイドのインスタン
トカメラは共に、フレームのサイズが正方形で、Instagramはこのふたつの企業に敬意
を払って正方形の規格を採用したといわれる。
※２ 現役を引退した機材 Mamiya New６参照
※３ 画面を縦横１/3に区切る線をイメージして、4つの交点に主な被写体を配置する作画法
