レフ板に使用する厚紙
レフ板に使用する厚紙
費用をかけなくとも、小道具と知恵を使うことで多彩な表現ができる。ついでにウォーキングのモットーは、安近短と創意・工夫だ。
撮影技法 No.40 では、フラッシュの多灯発光を紹介したが、今回はザックに常備する厚紙をレフ板の代用とし、影を弱めて花を撮る方法を紹介したい。
【用語解説】 レフ板（reflector board ）撮影用の採光反射板。
レフレクター（又は、リフレクター）だけでも反射板の意味があるが、レフ板と呼ばれる。小さなものから巨大なものまである。撮影用ザックには、写真用紙の袋に入っている白い台紙がいつも入っている。全く費用はかからない。大きさはＡ４（用紙サイズ 210mm×297mm) の白い厚紙だ。
【方 法】 右の図のように使用する。
(1) 被写体に対して太陽と反対側に置く。
または、手で持つ。
(2) カメラのモニタを見ながら、レフ板
の反射光を花に当て不要な影が、薄
くなる位置を探す。
ただの白い厚紙だが、
けっこう太陽光を反射し、
薄い影ならば十分弱める
ことができる。両手を使うので
三脚は必需品だ。ワイヤーに白い布を張り、小さく収納できる市販のレフ板もあるが、小さな花の場合Ａ４の厚紙で十分だ。
【作例解説】共通条件：DMC-G1，28-280mm相当ズームレンズ，絞り優先
＜例 45_1＞ 紅冬至（梅）
快晴の公園で撮影した。被写体の右上に光源（太陽）があるため、上側の花びらの影が出ている。枝も影に入っていて全体的にやや暗い印象になった。
＜撮影データ＞ 280mm，f 5.8，1/500秒，－0.3EV
＜例 45_2＞ 白い厚紙
レフ板の代用にする白い厚紙。写真用紙の台紙を流用している。
＜例 45_3＞ レフ板使用
レフ板を花の左下約30ｃｍのところに持ち、花びらの影が薄くなる角度に調整した。撮影条件は同じだが、少し明るくなってシャッタースピード速くなった。厳冬に咲く一輪の紅冬至の可愛らしさを表現したい。
＜撮影データ＞ 280mm，f 5.8，1/640秒，－0.3EV
